以前ほどではないとはいえ、辞令が出てしまえば簡単には断ることができない単身赴任。特に独り暮らしが初めての人にとっては見知らぬ土地、慣れない職場、心知れた家族がいないことへの不安はいかほどでしょうか。
今回はそんな方々の不安を少しでも軽くするために「単身赴任の引越し」にまつわるお金のあれこれや、手続き等の解説をしていきますね。
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目次
単身赴任で利用できる会社制度を確認
会社の都合で住み慣れた家からたった独りで離れるのですから、使える制度があれば遠慮せずに利用しましょう。代表的な手当としては「単身赴任手当」、「家賃補助」、「帰省手当」の3つが挙げられます。
「単身赴任手当」は会社の都合で家族と離れ離れになる必要に迫られた、という名目で支給されます。「家賃補助」は大きく分けて2つのタイプに分けられます。
会社が借り上げている物件(社宅)に住まわせる、もしくは社員が自分で契約した物件の家賃をいくらか支給するというものです。「帰省手当」は単身赴任をした後に実家に帰る交通費を支給する制度です。
定額を支給するタイプと領収書に基づいて実費を支給するタイプに分けられます。これ以外にも提携の引越し業者を使うと割引をされたり、社宅であれば光熱費を会社負担にしてもらえたりなど優遇措置があるかもしれません。
独身者が単身赴任する場合には「家賃補助」のみで「単身赴任手当」と「帰省手当」を支給されない場合もあります。配偶者の事情、子供の進学など学校の事情があって別居が難しいところをわざわざ遠くで独り暮らしをしてもらうことに配慮して手当てを支給するという考えがあるからです。
どうしても世帯持ちの人の方が、手当てが厚くなる傾向があります。細かな規則や支給額は企業ごとに異なるので、担当部署にしっかりと確認しましょう。特に領収書や見積書の提出が必要な規則であれば、紛失にはご注意を。
- 単身赴任手当(平均47,600円)
- 家賃補助(平均17,800円)
- 帰省手当(実家に帰る交通費支給)
単身赴任の引っ越し費用総額はいくら?
いくら会社から扶助があると言っても、引越し費用を全額負担してもらえるわけではありません。総合職で単身赴任の可能性がある人は、ここで紹介する金額を参考にして費用を貯金しておくと慌てないで済みますよ。
引っ越し費用
引越し費用は荷物の量、移動距離、シーズンによってほぼ決まってきます。単身赴任での引越しは荷物の量にそこまで個人差は出ないと考えられます。よってどれだけ遠くへ行くのか、何月に引っ越すのかがネックになってきます。
30km圏内であれば40,000円以下、50km圏内なら60,000円前後、100kmを越えると80,000円程度が相場です。
ただし、これは5~2月の平日ベースだと思ってください。年度の切り替え時期にあたり、引っ越し業者が最も忙しくなる3~4月であれば10,000~30,000円程金額がアップすることを覚悟しましょう。
賃貸物件の初期費用
賃貸物件を契約するときに必要なのは、月々の家賃だけではありません。まず、入居前に入居する月(場合によっては日割りになる)と翌月の家賃を支払うのが一般的。さらに敷金として家賃1カ月分程度の費用、礼金として家賃1~2カ月分の費用を支払います。
敷金は退去時に借りていた部屋のクリーニング代や修繕費に充当されるもので、部屋を綺麗に使っていた場合には返却されることもあります。礼金は文字通り「部屋を貸してくださり、ありがとうございます」の意味で支払うモノなので戻って来ません。
不動産業者を介して物件を紹介してもらった場合には仲介手数料も発生します。家賃の半月~1カ月分の設定にしている業者が多いですね。これらを全部計算すると初期費用の相場は家賃の5~6ヵ月分ほどかかります。
家賃に関しても住む地域や駅からの距離でかなりの差が出ます。東京都内でも港区や新宿区など23区の人気地区であればワンルームでも70,000~80,000円が相場。市部であれば50,000円前後と地方の中核都市程度の家賃です。50,000円の部屋なら6か月分を納めると300,000円、80,000円の部屋なら480,000円にもなります。
さらに火災保険(10,000~15,000円程度)や鍵の交換料(シリンダータイプ10,000円、ディンプルキー20,000円前後)、車があるなら駐車場代、連帯保証人が立てられないときの保証料(家賃半月分程度)が必要になってきますよ。
最近では敷金・礼金・仲介手数料のいずれかがかからない物件も増えています。会社から物件や仲介業者を指定されていない場合は、そういったところを探してみると費用を抑えられます。
家具家電費用
まず寝具ですが、シングルベッドは10,000円代からみつかりますが、こだわると100,000円オーバーの物もあります。短期間の単身赴任であれば高級品にこだわる必要はそれほどないでしょう。収納機能付きだとコンパクトな部屋のスペースも活用できます。マットレスも10,000円代から見つかります。
厚手でベッドフレームなしで使えるものを選ぶとベッド代がかかりません。椅子やテーブルもそれぞれ10,000円前後。カーテンは既製品であれば5,000円~15,000円程度です。
単身赴任では家族で共用していた家具家電を持って行くわけにはいきませんから、購入して持ち込むことになります。3合炊き以下の炊飯器であれば相場は5,000~8,000円程度。シンプルな機能の物であれば3,000円程度で見つかります。1人暮らし用洗濯機の相場は30,000~40,000円程。
ドラム式や乾燥機付きになるともう少し高くなります。100~200Lの容量の冷蔵庫なら30,000~60,000円程度。電子レンジも機能によって値段の振れ幅が大きく、レンジ機能だけであれば5,000~10,000円、オーブンレンジなら15,000~30,000円、スチームオーブンレンジとなると30,000円を超えてきます。
エアコンも独り暮らし用(6~10畳用)のサイズであれば30,000~60,000円程度のものが見つかるでしょう。ここに挙げた「白物家電」はモデルと機能によって価格の振れ幅が大きいのが特徴です。型落ち品を狙ってみても良いかもしれません。
家具家電はこだわりによってかかる費用が相当変わってきます。もし、こだわりが強くないのであれば、直接肌に触れるマットレス以外のものを中古品で探す方法もあります。レンタル家電もありますし(おすすめは後述)。また、「白物家電」が最初から備え付けられている物件も多いです。
特にマンスリーマンション等であればほぼ全て揃っていることも珍しくありません。ごく普通のアパートでもクーラーだけは設置してある、など一部家電が付いていることもあります。そういった物件を探せば荷物も費用も少なくできます。
単身赴任先での生活費はいくらくらい?
独り暮らしが初めての人は1カ月の生活費がどのくらいかかるか不安ですよね。ザックリではありますが、試算してみましょう。
まず食費が40,000~45,000円、光熱費が8,000~10,000円、被服費8,000円前後、交通費・通信費25,000円前後、娯楽・交際費20,000円前後、その他美容・利用代等の雑費が20,000円前後とザっと120,000円以上はかかる見込みです。
これに家賃が加わります。家賃は都道府県と立地・物件の設備によりピンキリですが、都道府県別の平均で見ると東京都が最も高く70,000~80,000円、神奈川県だと60,000~70,000円、埼玉県だと60,000円弱となっています。
全国平均だと50,000円ほどですので、家賃と生活費もろもろ込みでだいたい170,000~200,000円程度かかるものと思っておきましょう。
単身赴任でおすすめな単身パック&引っ越し業者
単身赴任で移動させる荷物は、ファミリーの引越しに比べて少なめです。お得な単身パックを設定している引越し業者がいくつかありますので、ご紹介しましょう。
クロネコヤマト(ヤマトホームコンビニエンス)
宅急便でおなじみの「ヤマト」では引越し部門で単身引越しプラン「わたしの引越」を設けています。高さ170cm、幅104cm、奥行104cmの専用ボックス1~2本を選んで荷物を入れます。
ボックス1本に布団、カラーボックス、衣装ケース3箱、ローテーブル、テレビ台、段ボール15個が積載可能(目安)。家具家電を購入店から直接搬入するのであれば、ボックス1本でこと足りるでしょう。
集荷は15時までの申し込みで最短翌々日に対応可。届日は集荷日から7日以内で指定することが可能です。東京から大阪であればボックス1本30,800円~。集荷日・配送日に土日祝日が入ったり、時間指定をするとオプション料金が発生します。
梱包資材の提供はしていないので、自分で用意するかヤマトの資材販売ページで購入する必要があります。なお、サービス提供エリアが限られているので以下のページで確認してください。
サカイ引越センター
サカイの単身パックは「小口便引越プラン」という名称で、高さ144m、幅105cm、奥行75cmのボックスを使います。荷物の目安量としては1人用冷蔵庫、炊飯器、分解式ローテーブル、スティックタイプの掃除機、段ボール4箱といったところ。ヤマトと比べると少し容量が少ないですね。
料金例がHPに掲載されておらず、訪問見積もりを取る必要がありますが、東京―兵庫間の引越しだと料金の平均は50,000円前後になるようです。
梱包材はヤマトと同様に自分で用意するかサカイの物を購入する必要があります。パック販売をしているので、何を準備したらよいかわからない人には便利です。
対応エリアもヤマトよりさらに限定的です。ヤマトは各都道府県に対応不可エリアが設けられていましたが、サカイでは対応している都道府県が19(【東北エリア】宮城県・山形県・福島県【関東エリア】東京都・神奈川県・千葉県・埼玉県【北陸エリア】石川県・富山県・福井県【関西エリア】滋賀県・京都府・大阪府・奈良県・兵庫県【九州エリア】福岡県・佐賀県・大分県・熊本県)と少なめ。
しかも同一エリア内では利用不可という制限がついています。サカイの「小口便引越プラン」を検討する際には対象エリアかどうかを確認してから検討に移りましょう。
今どき単身赴任先で挨拶はする?しない?
これは地域性に左右されることが多いですね。近場に住んでいる大家さんにご挨拶は前提としても…。たとえば町内会や自治体での活動が盛んな地域であれば、挨拶をしておいたほうが今後の地域生活で円満な関係が築きやすいでしょう。
また、社宅や社員寮であれば仕事でもプライベートでも関りを持つ可能性が高いので、挨拶をしておいた方が無難。
逆に都会で独り暮らしの女性が好む、セキュリティに力を入れているような集合住宅であれば突然の訪問は警戒されてしまう可能性が大。都会だと夜勤の人も少なくなく、寝ている時間なのに…ということも起こりがちです。大家さんや不動産仲介業者の人に近隣住人の様子を伺ってから判断しましょう。
単身赴任で住民票を移す場合、移さない場合を紹介
転居をした場合、住民票を移すのが法律上の義務ですが単身赴任のように短期間でかつ元の住所に戻る見込みが高い場合は移動しなくても大丈夫です。
住民税(1月1日の居住地で決まります)の対策で有利になるように移しても構いません。家族と別の場所に住んでいると、住民税が2つの地域分かかってきますので。ただ、住民票を移さないといくつか不便なことがあります。
まず、居住地で選挙に投票することができません。元の住所では選挙権が行使できますが、そのためには一度帰省する必要があります。次に、役所が発行する証明書の類や運転免許証の更新、パスポートの発行といったものも、住民票のない自治体では手続きができません。
副業をしていた人なら確定申告の手続きが煩雑になる、という問題もあります。福祉サービスや公共施設も地域住人(住民票がある人)を対象にしますので、利用ができないケースが出てきます。これらのことを踏まえて住民票を移動させる・させないかを検討してください。
単身赴任先でのNHK受信料はどうなるの?
単身赴任先ではテレビを置かない!というのであれば話は単純ですが、テレビ番組が好きな方からすればそうもいきません。NHKでは同一の家計で暮らしている世帯を対象に「家族割引」を適用しています。この制度を使うと、赴任先の受信料は通常料金の半額になり、大変お得です。
「家族割引」には適用条件があります。まず、支払方法が口座振替、クレジットカード継続払、継続振込のいずれかであること。連続6期間以上支払いがない状態がないこと。元の住居の受信料が家族割引を受けていないことです。
申込に必要なのは
- 自宅受信料支払いに利用している口座と同じ「口座振替利用届」
- 自宅が受信料支払いに利用しているクレジットカード等と同じ「クレジットカード等継続払利用申込書」
- 健康保険証または社員証
- その他、同一生計が確認できる書類
単身赴任先で絶対おすすめしたいサービス3選
単身赴任先で快適に暮らしていくために便利なサービスを紹介しますね。
家電レンタルサービス(かして!どっとこむ)
短期の単身赴任で近いうちに自宅に戻るのであれば、赴任先で用意した家電もそれほど使わないうちに処分することになります。もったいない、と考えるならレンタル家電を利用してみるのはいかがでしょうか。
かして!どっとこむでは、テレビ・全自動洗濯機・冷蔵庫・レンジの人気セットが1年間だと新品で83,000円程度、中古品なら53,000円程度で借りられます。
期間も30日、60日、半年、1年、2年と比較的融通が利きますね。中古品もきちんと清掃して用意してくれますし、一部商品を除いて配送・回収・設置まで無料で行ってくれるのもありがたいところです。
ポケットWi-Fi(ソフトバンクエアー)
ネットの回線工事は申し込みから工事まで1~2カ月以上かかることもあり、その間インターネットが使えない、あるいはスマホでやたらとギガの消費が激しいのは考え物ですよね。ソフトバンクエアーならポケットWi-Fiですので工事不要。
コンセントに差すだけなので、届いたらすぐに使えるのも大きな魅力。そしてポケットWi-Fiでありがちな容量制限もないのも嬉しい点。月額基本料金4,880円、Airターミナル賦払金1,500円ですが、キャンペーンの利用でもっと安くできる可能性もあります。
また、ソフトバンクだと住んでいる地域によっては速度が心配…という方向けに、端末到着5日以内に連絡・8日以内に返送であればキャンセル無料という、お試し期間も設けられています。
食事宅配サービス(nosh)
独り暮らしだと食事の用意が面倒で、外食やジャンクフードのデリバリーに頼りがち。コンビニで主食の米飯やパンに主催の肉・魚、副菜のサラダ…とバランスの良い食事をチョイスすると軽く1,000円を超えてしまいます。かといって独り暮らしの自炊は大して安くならないし、レパートリーも少ない…など食事に関する悩みは尽きません。
noshは糖質と塩分量を考慮したバランスの良いお弁当をまとめてお届けするサービス。レンジでチンするだけで食べられるので、ミールキットとは違って調理の手間すらかかりませんし、調理器具や食器も汚れません。
60品目のメニューから選べる上、週に2品新作が登場するのでマンネリ対策もバッチリ。6食・8食・10食のセットを1週間~3週間の配送ペースを選択できます。1食あたり高くても税込700円程度。
リピートすると割引がされて、最安値だと1食あたり税込500円を切る価格で購入できます(nosh club会員登録者)。食費の節約をしたい、健康面が気になる、料理が苦手、料理する時間が惜しい!そんな人はぜひ活用してみてください!