2019年~2022年にかけて「引越し難民」という言葉がネットを騒がせていましたね。引越し業者の予約が取れない、取れてもとんでもない高額な料金設定。
何らかの事情で転居をせざるを得なかった人にとっては災難レベルの問題でした。この状況は2023年度も続くのでしょうか。気になるので2023年の引越しの繁忙期を予想をしてみました。
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目次
2023年繁忙期の引越し料金の相場は?【予想】
過去最悪とも言われた引越し難民の状況ですが、料金が高騰したのにはその年特有の理由があります。
2019年は働き方改革による従業員一人当たりの拘束時間の限度とそれに伴う人手不足、さばける仕事量が減ったために料金の上乗せをする必要があったことに加えて、大手引越し業者の一時受注中止、大手マンスリーマンションの欠陥問題による住み替えと、様々な問題が複合的に絡み合った結果でした。
2020年は人手不足は解消しきれていませんし、2019年10月の消費増税の影響も大きかったように思います。
ただ2021年~2022年は世界的な感染症の影響もあってか、引越しを延期していた人も多く例年よりかは引越しの絶対数は減少傾向にありました。
2023年の繁忙期はその反動やワクチン接種数の増加や世界的な情勢から見ても、かなり引っ越し料金が高騰する可能性は高いという見通しができます。
それを踏まえて予想をたてると、単身者の場合は7~10万円、カップルの場合は9~12万円、4人家族なら18~33万円なのではないでしょうか。
引越し料金は運搬する荷物の量と、移動する距離が大きく影響を与えます。最安値は同一市区町村内、最高値は地方をまたいだ場合が目安です。
もちろん、北海道から沖縄といった極端に移動距離が長いケースではここに示した最高値を大きく超えるでしょう。
1月 | 2月 | 3月 | 4月 | 5月 | 6月 | 7月 | 8月 | 9月 | 10月 | 11月 | 12月 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
単身引越し | 47,000円 | 49,000円 | 95,000円 | 86,000円 | 45,000円 | 44,500円 | 43,000円 | 45,500円 | 46,000円 | 44,500円 | 39,000円 | 45,000円 |
家族引越し | 106,000円 | 110,000円 | 152,000円 | 138,000円 | 103,000円 | 104,000円 | 105,000円 | 103,000円 | 102,500円 | 101,000円 | 98,000円 | 105,000円 |
※2繁忙期(2月、3月、4月)
※上表はあくまでも参考値なので適切な引越し金額を保障するものではございません。 関連記事【2024年完全版】引っ越し見積もり費用相場・料金目安※時期・人数・場所別
3月~4月が引越しの繁忙期!引越し料金が倍以上になる場合もあるので要注意!
日本では年度の終わりを3月末に、4月1日を年度の始まりとしています。
ですので、学校や企業もこの慣例に従い、進学・進級・人事転換をこの時期に行っているのは周知の事実です。
となると、学校や仕事の事情で転居をするにも、この時期に合わせて行うというのは自然な流れですよね。
特に小中学生のお子さんがいるご家庭では、クラス替えなどがあり新しい環境に慣れやすい4月の始業式(入学式)にあわせて引っ越すことが多いようですよ。
そうすると、他の時期より圧倒的に引越し業者の需要が高くなりますね。需要が高くなれば料金が高騰するのは必然です。
一方業者の方では需要が少ない時期にパック料金や割引料金を設定して集客を図っていますが、この時期にはそんなことをしなくてもお客さんはわんさか来ます。
むしろ、懇切丁寧なサービスをするよりもとにかく件数を捌くことが利益につながりますので、こういったサービスを停止することも多いのです。
さらに、従業員の残業が増えるため、あるいは臨時のアルバイトを雇うための人件費が必要になります。
そういった事情からこの時期は例年、引越し料金がほかの時期の2倍(中には3.5倍以上の人も!)ほどにもなってしまうんです。
2019年~2022年の引越し難民の中には一人暮らしで通常なら7~8万円できるはずなのに、50万~100万円以上も見積りで算出された人もいます。これを見てしまうと2倍なんて可愛いものだと思えてしまうくらい、感覚が狂います。
関連記事【ぼったくり】引っ越し費用が100万円!?100万越えの理由とその対策とは。5月~2月が引越しの閑散期!特に7月と11月が狙い目
3月と4月に異様なまで需要が集中するため、残りの時期は閑散期と呼んでよいでしょう。7月と11月が特に狙い目なのには理由があります。
まず、7月ですが6月支給のボーナスがありますので資金に余裕がある時期です。
また、春に入居者がいなかった賃貸物件の大家さんが、敷金礼金などをディスカウントしだす時期でもあります(6月からこの傾向にあります)。
そして、蒸し暑い!
梅雨が明けきらない状況ですので、傘をさすのが面倒、荷物が濡れるかもといった状況での引越し作業を避けたいという気持ちは、なんとなくわかりますよね。こういった点から業者を選びやすく、引越し全体の料金も抑えやすい時期だと言えます。
ただし、7月でも夏休みに入ると、子供の学校の一区切りということで引越しを行う家庭が増えますので、上~中旬のほうがより狙い目だといえるでしょう。
11月は1年を通じて最も引越しの料金が安く抑えられる時期というデータが複数の引越し業者の調査からわかっています。
いわゆる「区切り」から最も離れており、前後の月の余波を受けづらいからでしょう。
9月を区切りにすることの多い外資系や12月の年末とも離れていますからね。そういった点で引越しをする「動機」が最も少ない時期です。
だからこそ、引越し業者も料金を押さえて顧客獲得に必死になります。
一方で「小春日和」もちらほら現れるなど気候にも恵まれた時期ですので、作業はしやすいのではないでしょうか。
関連記事【2024年】引っ越しの安い時期・閑散期・曜日・日時をプロ目線で解説引越し業者ごとに微妙に違う繁忙期
実は、業者によって繁忙期が違うので、閑散期だと思って頼んだら実は予約が取りにくかった、あまり料金が安くなかった、という失敗も…。
どの業者も3~4月はトップシーズンですが、それ以外の時期に繁忙期が来ることもあるようです。
たとえば、日本通運など引越し以外にも搬送業務を多く請け負う業者であれば、お中元やお歳暮の時期もドライバーさんが忙しくなるのは想像に難くありません。
また、ミッキーマウスやドラえもん、ハローキティーなど人気キャラクターをキャンペーングッズに使用する業者の利用を考えるのは、お子様が喜ぶファミリー層が中心。
もちろん、この手の業者はファミリー向けの引越しパックも充実しているため、自然とお子様の学校に合わせた夏休みや冬休みに引越しの計画を立てる人が多くなるんですね。
特に年末はお勤め先がお休みのところが多いのと、新年を新居で一家そろって迎えたいという気持ちからファミリー層に手厚い業者は混雑します。
アーク引越センターやアリさんマークの引越し社がこのタイプに当てはまります。
繁忙期の引越しを安くする方法とは!?
進学やお仕事関係での転居は、自分の都合だけで時期をずらすことができません。
したがって、どうしても繁忙期に引越しをせざるを得ないという方は多いですよね。ならば、同じ繁忙期の引越しでも少しでも料金を安くする方法を探していきましょう。
荷物量を減らす
引越し料金を決めるのは、搬送距離と荷物の量です。転居先は普通、変更することはありませんから、荷物を極力少なくするのが一般的な節約方法です。
ダイニングセットや大きなタンスやソファは、新居の内装に合うのか、虫食いがないのかチェックして、今後も使うのかどうか検討しましょう。
特に虫がついている場合には新居に虫を持ち込むことになるので、処分して新しく購入したほうが衛生的です。
また、冷蔵庫や洗濯機、エアコンのような大型の家電も買い替えを検討してもよいかもしれません。
これらは搬送に際して細心の注意を払う必要があり(つまりは、輸送中に故障しやすい)、またエアコンは取り外しと設置の工事が必要です。
何年も使用している旧モデルであれば、最新型のほうがはるかに省エネ・燃費がよくなっているでしょう。
家具にしろ家電にしろ、古いものを持ち込んでおいて「やっぱり新しいほうが…」と改めて購入することほど無駄なことはありません。
一つ一つは大した大きさ・重さではなくとも意外と場所を取るのが衣類や食器です。引越しの作業中に「こんなのあったんだ…」と発掘されるものも少なくないでしょう。
何年もお蔵入りしていたものです。今までそれらがなくても、十分に生活していけたんですよね?
であれば、これからも必要のないものです。思い切って処分してしまいましょう。状態がきれいなものはリサイクルショップに持ち込むのが吉。
引っ越しの処分に関するお役立ち情報は「【裏技】引越しの不用品処分や買取はジモティ一・メルカリで!!」を確認してみてくださいね。
最近は訪問見積もりを無料で行ってくれるところもあるので、量が多い、車の免許がない、お子さんが小さくてなかなかお店に行く時間が取れないという人はこちらを利用しましょう。
リサイクルショップでの買取はよっぽどのことがなければ二束三文にしかなりませんが、どうせ捨てるはずだったものですから、少しでもお金になればそれに越したことはありません。
これは読まなくなった書籍にも言えることですね。
月末や繁忙期を避けて閑散期や月中に引越しする
繁忙期と呼ばれる時期であっても、混雑具合には波があります。例えば、土日・祝日が重なった連休は家の人が作業にあてる時間を確保しやすいため特に混雑します。
よって、引越し業者も強気の料金設定です。逆に、平日(特に火~木曜日)は休日と繋げて休むことが難しいので、繁忙期の中では予約がしやすく料金も抑えられます。
また、1月単位で見ると月末も区切りの目安になりますので、引越し件数が増えます。ですので、月末の土日はできる限り避けたい日程です。
また、結婚や就職など慶事に伴う引越しに関しては縁起を気にする人がまだたくさんいます。そのため、仏滅に当たる日は繁忙期であっても予約枠に余裕がある可能性が高いです。
ただ、これらはあくまで「繁忙期としては」という条件がついていることを忘れないでください。日程がギリギリになればなるほど、予約は取りづらく料金も上がってしまいます。
繁忙期が避けられないのであれば、早めに予約を押さえてしまうのが一番の方法です。
複数の引越し業者から見積もりを取る(大手に集中しがち)
引越しに限らず、不慣れなことを業者にお任せしようとした場合、知名度の高い大手に依頼しようと考えるのが普通です。たくさんCMを打っている、ネットでの評判もよいから安心。
確かにその一面は事実です。ですが、あまり詳しくない分野で大手業者をすべてカバーしきれていますか?
おそらく、無理ですよね。それに、多くの人が同じように考えて大手の業者を予約しようと殺到するのが繁忙期。
知名度が高い業者であればあるほど、繁忙期の予約は難しく、割引の可能性も低くなっていきます。かといって情報もなしによく知らない業者に任せるのは怖いですね。
ここで利用したいのが一括見積サイトです。大手同士の料金の比較が一目でわかるのが嬉しいポイント。
さらに、地元の小さな業者でもカバーしてくれる見積サイトも。
大手ではなかなかしてもらえない細やかなサービスを売りにしている業者や大手よりも良心的な価格で仕事を請け負ってくれる会社も少なくありません。
1社1社馬鹿丁寧に見積もりを取る時間ももったいないですから、一括サイトで候補を2~3社に絞って、改めて業者に見積もりを依頼するという方法を取るのも有効。
料金は安く抑えたいが引越し業者各社の特徴をよく知らない人にこそ一括見積サイトを利用し、良さそうな業者から見積もりをとる、という手順を取るのがおすすめです。