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新生活では何かと物入りで、お金がかかります。引っ越しにかかる費用は少しでも抑えたい！そんな人におススメなのが引っ越しのフリー便です。

ただし、節約ができる＝安いというメリットがある一方で、様々なデメリットも存在します。

今回は引っ越しのフリー便について調べ上げ、メリット・デメリットを把握し、フリー便を使うのに向いている人はどんな人なのか、各社で用意しているサービスはどんなものなのか、ご紹介していきますね。

引っ越しにおけるフリー便(日付・時間指定なし)とは？その特徴やメリット

引っ越し作業は、同じ日付で予約していたとしても午前便・午後便で費用が異なってくるのをご存じでしょうか。午前便は、荷物の運搬を午前中に終わらせて、午後は荷解きや掃除に充てたいと考える人が多く、大変人気＝料金が高いです。

午後便は午前便の作業が終わり次第引越し業者が到着するようになっているので、時間が読みにくく、荷解きや清掃作業が夕方以降にずれ込まざるを得ないため、その分料金が安くなります。

フリー便は業者の都合に合わせて日程や時間を決めていくので、午後便よりもさらに料金が安い、という特徴があります。場合によっては午前中の作業になることもありますが、大体午後に回されることが多いです。

フリー便を利用するにあたっては引っ越し日程の候補日を複数用意しておくこと、荷解きや清掃が午後遅く（夕方以降かも）になりがちなことから、荷物が少ない単身者か小さな子供のいないカップルが向いているでしょう。

また、引越し先が同一市町村内など、移動距離が短めの人にもおすすめです。移動に時間が掛からないので、その分荷解き・清掃に時間を充てられます。

引越しのフリー便のデメリットや注意点

フリー便では13～14時頃に引越しの積み込み作業をし、17時頃に新居に到着する…こういう作業形態を想像する方もいるかもしれません。しかし、引越しの繁忙期である3～4月に依頼をすると、午前便・午後便の作業をこなしてからのフリー便となる可能性が高いです。

そうすると荷物の搬入作業が21時を回ってしまうことも…！夜遅い時間の作業は騒音トラブルの元になりかねません。特に集合住宅は要注意！

さらにフリー便は後回しにされることが多いので、いくつもの作業をこなしてきた作業員さん、あるいは繁忙期で急遽入ったアルバイトの作業員さん（さらにはその条件が重なることも）で、作業精度が落ちて荷物や部屋、共有部分の破損・汚損に繋がるリスクがやや高くなることも考えられます（保険がありますが、思い出の品はプライスレスです）。

また、立ち退き確認やガスの開栓作業など、引越し業者以外の同席が求められる場合も、時間が読めないのでフリー便は向いているとは言えませんね。

引越し業者のフリー便を調査してみた(サカイ・アート・アーク・アップル)

ではフリー便を用意している有名引っ越し会社ではどのような運用になっているのでしょうか。ここでは4社を比較していきます。

サカイ引越センターのフリー便

サカイ引越センターでフリー便に相当するのは「ご一緒プラン」です。ご一緒プランは1台のトラックに複数の依頼人の荷物を一緒に載せて運搬するプランです。

1台のトラックをシェアして利用するため、その分料金が安くなるという仕組みです。また、運搬距離が長いほど、料金の割安感が増します。このような仕組みのため、荷物が多くトラックがいっぱいになってしまうような場合には利用できません。

また、依頼人の荷物がある程度集まるまでトラックが出発しないため、到着日時を指定することができず、基本的には遅い到着になります。

ご一緒プランでは他の人の荷物と一緒に運搬するため通常の引っ越し作業よりも荷物の積み下ろし回数が増えるので、荷物が傷んだり紛失したりしてしまう恐れもあります。

荷物には追跡番号を割り振るわけではないので、金銭に代えられない大事な荷物がある場合には利用を見合わせた方がいいかもしれません（自力で運搬できるなら、それだけは自分で運ぶのもアリです）。

⇒サカイ引越センターの公式ページ

アート引越センターのフリー便

アート引越センターのフリー便は、時間をお任せするタイプです（引越センターの日程が空いていれば、日付指定が可能）。公式HPの紹介は極めてシンプルで作業開始時刻の目安などの記載がありませんので、補足していきます。

まず、午前に作業開始となる場合は一番早くて9:00～です。ただし、午前中は人気の時間帯ですので、3～4月の引っ越しピーク時期や連休など引っ越し予定を組み込みたい日程では、まず割り当てられることはないでしょう。

午後開始の場合は14:00〜16:00スタート、作業終了は20:00前後を目安に予定を立てています。20:00頃に引っ越し作業が終了するのであればご近所との騒音トラブルも避けられそうですね。

また、アート引越センターの場合は、フリー便でも到着予定時刻を事前に知ることができます。アート引越センターでは荷物到着の2日前になると電話で到着予想時刻を教えてくれます。

その到着時刻の前後2時間の幅で作業員と荷物の到着を待つことになります。

加えて注目すべきは「引越待ち割キャンペーン」。先ほどアート引越センターのフリー便では日にちの指定が可能と記載しました。「引越待ち割キャンペーン」は希望日の前後2日（希望日を含めて5日）から、アート引越センターが日にちを決めるというもの。

このキャンペーンを利用すると引っ越し費用が半額になるというのですから、驚きです。ただし「引越待ち割キャンペーン」には条件があります。まず、引っ越しピーク時の3月中旬～4月中旬は利用できない日程があること（要相談）。

物品販売・高速料金・フェリー料金・お掃除・その他オプションサービスには適用されないこと。ありがちですが、他のキャンペーンとの併用不可。長距離での引っ越しは利用不可（1日運行対象が目安）などです。

⇒アート引越センターの公式ページ

アーク引越センターのフリー便

アーク引越センターには「フリー便」と「パック便」の2つのサービスが存在します。アーク引越センターでは単身用・カップル用・ファミリー用にざっくりとコースが分かれており、その中でもさらに細分化されて、最も自分向きの引っ越しプランを選ぶことが可能です。

アーク引越センターのフリー便の場合、日にちの指定が可能。作業開始時刻は遅くとも17:00頃には開始となっています。割引率は午前便の30％ほど。パック便は引っ越し日をアーク引越センターが決めるタイプのプランです。

フリー便よりもお任せ要素が強く、さらに割引率が高くなると予想されます。アーク引越センターの場合は、住所等の個人情報を入力することなくオンライン見積もりシミュレーションを利用することができますので、訪問見積もり依頼を掛ける前に大まかな料金の目安を把握することも可能です（8時間以内・移動距離が100km以内の場合を想定）。

⇒アーク引越センターの公式ページ

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アップル引越センターのフリー便

アップル引越センターのフリー便は「午後フリー便」といい、午前中に作業開始になることはありません。

もちろん、予定がいっぱいでなければ希望日を指定することが可能です。午後フリー便の作業開始時間は12:00～18:00を目安にしており、20:00に作業開始だなんて…！という、利用者にとってマイナスの意味での驚きもありません。

また、前々日に作業開始時間を2時間幅で通知してくれる点も、予定が立てやすくて便利です。午前の便と比べて5,000円～15,000円ほど安くなるという目安も示してくれています。

アップル引越センターの好感度が高いと感じたのは、午後フリー便のデメリットもハッキリ書いていることです。通常、そのプランの良い所やおすすめの人などは目にしますが、アップル引越センターでは安さから安易にフリー便を選んではいけないと、根拠をつけて解説しています。

⇒アップル引越センターの公式ページ

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大事なことはフリー便がある業者同士で見積もり比較

引っ越し会社のホームページを閲覧するとわかりますが、引越しの料金は一律ではありません。それは繁忙期と閑散期、荷物の量や移動距離など、様々な観点から引っ越し料金が決定されているからです。

フリー便が安いというのは、あくまで同じ引っ越し会社のスタンダードプランと比較して、です。ですから、フリー便を選ぶにしても、他の会社と比較してみた方がより経済的な引っ越しプランを組むことができるんですね。

また、会社によってもサービスが違います。これまで4社を比較してみてもわかる通り、作業開始時間や日にちを選べるかどうかでも差がありましたね。

それに梱包や設置は料金内なのか、オプションになるのか、荷物量の上限は…といった点も各社で異なります。1社だけで決めるのではなく、まずはweb見積もりで概算を、できれば相見積もりをしてサービスも料金も満足のいく引っ越し会社とプランを選びましょう。

引っ越しフリー便(日時指定なし)についてあるなるな質問集

ここからは、フリー便について多くの人が不安に思っていること・疑問に思っていることを取り上げていきたいと思います。

フリー便と午前便の料金はどれくらい違う？

業者によって異なるので一概には言えませんが、おおよそ5,000円～20,000円程度安くなると思っていればよいでしょう。先述の通りアップル引越センターでは5,000円～15,000円程度と明記されています。

アーク引越センターでは30％ほど安くなるとのことです。割引率表示なので、午前便での算出額が大きいほど値引き額も大きいということになりますね。

引越しフリー便はいつまでに到着予定時間を知らせてもらえる？

こちらも業者やプランによって異なりますが、既述のアート引越センター、アップル引越センターは2日前に電話で連絡が入ります。日付指定もしない場合や混載便の場合、集荷から到着まで長いと2週間ほどかかる場合もあります。

多くの場合前日あたりまでに連絡が来るようですが、もし到着が遅くて不安を感じる様であれば、こちらから引っ越し業者に連絡を入れて進捗状況を確認するとよいでしょう。

引越しフリー便は深夜になることもある？

引っ越しフリー便では作業が深夜に及ぶ可能性がない、とは言い切れません。アート引越センターやアップル引越センターでは遅い時間の目安も提示していますが、前の引っ越し作業の進捗や道路交通状況により後ろにずれ込む可能性が少なからずあるからです。

目安時間の提示がない、直接業者とやり取りをしても明確な答えが返ってこない場合は、深夜になる可能性はアップします。

集合住宅では作業音が響きやすいので、引っ越し作業が深夜帯になる可能性が出てきた場合、挨拶や手紙などでお知らせしておく方が良いかもしれません。

女性の一人暮らしの世帯では、見知らぬ人の訪問に恐怖感を与えてしまう恐れがあるため、大家さんなどに頼んで共有部に貼り紙をしてもらうなどの方法もあります。

単身パックの時間指定ありとなしだと料金はどれくらい変わる？

単身世帯で荷物が少なければ積極的に利用したいのが単身パックですね。時間指定をすると料金は高くなると思って間違いありません。

クロネコヤマトの場合、集荷とお届けのどちらも時間指定が可能ですが、フリー（8:00～18:00）以外の場合は各1,100円ずつオプションが発生します。集荷とお届けの両方で時間指定をすると2,200円加算というわけです。

日通の単身パックは、1コンテナ当たり夜間指定2,200円、土日祝指定2,200円、土日祝の夜間指定4,400円が割増料金として設定されています。西濃の単身パックは、1ボックスあたり夜間指定3,300円、土日祝指定で2,200円となっています。

こうしてみると単身パックの割増料金は各社間であまり大きな差はない印象です。