とにかく手続きや荷物の整理や挨拶回りでてんてこ舞いになる引っ越し。未就学児童がいる家庭では、お子さんの保育園の転園問題も絡んできますよね。
保育園の入園前にシビアな競争を勝ち抜いたご家庭であれば、入園に漕ぎつけるまでがいかに大変か想像に難くないでしょう。
楽に入園ができたというご家庭でも、引っ越し先の地域が保育園に転入しやすいとは限りません。
地域によっては待機児童の問題も発生しているため、いざ手続きをしようとしたら手遅れだった…!とならないように心づもりをしておきましょう。
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目次
引っ越しに伴う退園から転園の流れや注意点って?
まずは元々通っていた保育園で退園手続きを済ませなくてはいけません。退園の報告期日ですが、退園の1か月前・退園する月の10日まで・退園する月の15日まで…など、自治体によって異なります。
保育園の先生には引っ越し日程が確定し次第、速やかに伝えると良いでしょう。先生たちは引っ越しに伴う転園(退園)に慣れていますから、必要な書類を用意してくれたり、提出の期日等をすぐに教えてくれるでしょう。
退園の手続きで気を付けたいことは、提出期日を守ることです(どんな手続きも期日の厳守は大切なのですが)。退園手続きの場合、締め切りを過ぎてしまうと通わない日程の保育料が発生してしまいます。
次に転園手続きの流れです。引っ越し先の自治体に転園したいと連絡を入れるとこからスタート。
その際、必要書類・手続きの期限・保育園の空き状況(待機児童状況)・転居前に転園の申し込みの可否(転園前に申し込みが可能な場合には点数が減点されるか・救済措置はあるか)を確認します。転園に必要な書類は入園時とほぼ同じです(以下箇条書き)。
- 保育所入所、転園など申込書兼保育の必要性の認定に関する申請書
- 就労証明書、もしくは就労予定証明書
- 就労状況申告書(自営業の場合)
- 入園・転園・あっせんに関する確認票
- 子どもの健康状況・家庭環境などの確認書
- 課税証明書(年間給与証明書・年間収入申告書)
手間ではありますが、疑問や記入方法について担当者にその場で質問ができるからです。
転入に必要な書類の提出期限も厳守で。大体転入希望日の前の月10~15日が締切で、結果発表が20~25日あたりになることが多いようです。
ただし、自治体によって異なりますし、通常月と1~3月では予定が異なる自治体があったりと、一概には言えません。
引越しに伴う退園~転園の流れを表にしました。上から順番に進めていくとスムーズに転園手続きを遂行することができます。
いつ | どこ | やること |
---|---|---|
転居前 | ネット | 引っ越し先を決める。物件は学区や園情報も加味して決める。 |
転居前 | 希望引越し先の自治体 | 転園できるか、申請手順や必要書類、締め切り(重要)、入園費用などを電話で聞く |
転居前 | 希望の保育園 | 空き状況や見学日、通園バスの範囲などを聞く |
転居前 | 現住所の役所 | 保育園の担当課に事情を説明 |
転居前 | 今の保育園 | 退園理由や予定日の報告、退園届を提出 |
転居前 | 会社 | 就労証明書を取得する |
転居前 | 現住所の役所 | 就労証明書、課税証明書、入園申請書(転居前自治体フォーマット)、誓約書(引越しの約束)、母子手帳のコピーを申請 |
転居後 | 転居先の役所 | 住所変更手続きをする |
転居後 | 転居先の会社 | 新住所での就労証明書を取得 |
市内の引っ越しだと保育園はそのままで大丈夫?
結論から言いますと、同一市区町内の引っ越しであれば保育園はそのままで大丈夫です。
というのも保育園(認可保育園)は地方自治体が運営しており、住民の税金で成り立っているためです。ですからその自治体の住人が利用し続けることに何ら問題はありません。
もちろん、住所が変わった旨の届け(転居届)と保育園へ新しい住所のお知らせは必要です。ただし、転居に伴い家庭の経済状況が変化した場合は注意が必要です。
保育料の利用者負担額は、各家庭の経済状況(所得税負担額)によって変わるからです。半期に一度見直しを行う園・自治体もあれば、状況が変わったら速やかに申し出ることを求める園・自治体もあります。
一方、札幌市や岐阜県高山市のように同一市内であっても面積がものすごく広い自治体もあります。
同一市内の引っ越しとは言え端から端に移動した場合、これまでと同じ保育園に通うのは厳しいものがあります。そういった場合には同一市内でも転園をおすすめします(転居先の園の空席状況によりますが)。
市外(区外)に引っ越しだけど、保育園はそのままって可能?
先項でもお伝えした通り、保育園には自治体の税金が投入されているため、基本的にはその自治体の住民が利用することを前提に運営されています。
しかしながら、利用者の利便性を考えて取り計らってくれる自治体や保育園もあります。
例えば市(東京都の特別区なら区)の境界ギリギリに新居があり、通っている保育園が転居後も最寄りであるケース。小学校入学まで間もない時期の引っ越しのケース。保護者の勤務先が通っている保育園と同じ市(区)内にあるケースなど。
ただし、あくまで自治体や保育園側の厚意・配慮であって、利用者が強要できることではありません。待機児童が多いなど、のっぴきならない事情で認められない場合もある、ということは意識しておいてください。
引っ越し先近くの認可保育園に入れない!その対処法は?
2022年は全国で待機児童の数が2,944人と、調査開始以来最少となりました。
大都市に近い神奈川や千葉・埼玉・大阪などではまだ3桁の待機児童が発生していますが、待機児童が0人の県も年々増えてきている状況です。
しかし、待機児童0の県だからといって、必ず認可保育園に入れるとは限りません。保育園も人口も、分布に偏りがあるからです。もし、転居先で認可保育園に空きがない場合は以下の3つの手段を検討してみてください。
①認可外保育園・認証保育所に転園する
認可外保育園・認証保育園は広さや職員の人数等で国が設定する基準を満たしてはいませんが、マイナスイメージばかりの保育園ではありません。夜間保育に関しては認可保育園よりも手厚いという場合もあります。
費用に関しても大きな違いが出てきます。認可外保育園は基本的に国からの補助金を受けていないため、運営費用は利用者からの徴収で賄っています。
よって、認可保育園よりも保育料の金額が高額になりがち。保護者の所得に応じて保育料が決まる認可保育園とは大きな違いです。認証保育園も園が保育料を徴収するため、金額設定は園により自由に決定できます。
認可保育園の入園待機のためにやむなく認可外保育園を利用する場合には保育無償化の対象になることがあります(保育所そのものが無償化対象施設であることが前提)。
「保育の必要性の認定」が確認された3~5歳の子どもと非課税世帯の0~2歳の子どもが対象です。
また、3~5歳の子どもは月額3.7万円、非課税世帯の0~2歳の子どもは4.2万円まで利用料の補助がありますので、活用しましょう。
②幼稚園・こども園へ転園する
幼稚園は保育が目的というよりは教育が目的なので、保育園と勝手が違って戸惑うかもしれません。
預かり時間も保育園に比べて短く、年中さんだと平日でも午前中で帰宅する日もあったり…と保護者全員がフルタイム勤務だと活用が難しいように思えますが、配偶者の転居に同伴し転職先探しをしている間の預け先という使い方もあります。
対象年齢は3~就学前。また、幼稚園は給食の提供を義務付けられていないので、お弁当の日が多いのかなどもチェックする必要がありますね。私立の幼稚園だと宗教法人が経営したり独自の教育メソッドを持っていたりと園ごとに大きく特色が異なるので、事前に確認してください。
幼稚園と保育園の良さを併せ持つこども園であれば、保育園同様0歳から入園対象となり、条件を満たせば長時間預かってもらえます。
幼稚園ほどではありませんが、幼稚園のように幼児教育に力を入れた園、保育所の機能に力を入れた園…と特色がありますから、選ぶときに熟考しましょう。
③転園しないでそのまま同じ保育園に通う
先述したとおり、近場での引っ越しの場合は同じ保育園に通うこともできるかもしれません。まずは担当の保育士さんに相談をしてみてください。
ただし通い続けることが可能な場合は特例になるので、学年の切り替えに合わせて退園を求められる場合があることもご覚悟を。元の保育園に通っている間に転居先での保活をおすすめします。
保育園の転園が成功しやすい引越しタイミングとは?
4月入園のタイミングが、最も転園が成功しやすいです。新年度のスタートシーズンに当たり、転勤や引っ越しをする人が多いため、募集枠も多ければ応募人数も多い時期ではあります。
また、保育園側も新年度体制に移るので、年齢枠を越えた微調整もしやすいという事情もあります。新設保育園のオープンも4月に合わせることが多いですね。
次いで5月のゴールデンウィーク開け頃。この頃になると4月に定員に満たなかった保育園で追加募集を行う園が出てきます。また、4月ほどではなくとも転勤や引っ越しが増える9月・10月も途中入園しやすい時期と言われています。
あくまで一般的な傾向ですから、このタイミングを狙っても激戦区では転園が難しいことも。待機児童がいる地域では先着順にきまりますから、狙い目シーズンを待って動くのではなく、引っ越しが決まり次第早急に役所に相談しておく方が良さそうです。
保育園の引越しでお友達にプレゼントは必要?
まず、園の方針を確認してください。昨今では園児・保護者同士のトラブルが原因でプレゼントやお土産のやり取りを禁止している園があります。禁止されているのであれば、園のルールに従いましょう。
禁止されていない場合、2歳までのお子さんでしたらお子さんのお友達にはプレゼントはなくて良いでしょう。保護者どうしてライトな挨拶を交わす程度で十分です。
3歳以上はプレゼントを用意しても良いでしょう。仲良しのお友達だけに渡すか、クラス全体に渡すかは空気を読んで…ということになりますが。
例えば、今まで転園していったお子さん(ご家庭)が、クラスのお子さん全員にプレゼントを用意していたならそれに合わせる、といった具合です。クラス全員だと1人100円だとしても結構な出費になりますね。
安価でも喜ばれるのは折り紙や歯ブラシといった消耗品です。500円を超えるようなものだと、受け取る側(主に保護者)が負担に感じてしまいます。
引っ越し後も仲良く連絡を取り合いたい、小学校でまた一緒になる、というママ友・パパ友にはお子さんの分とは別に丁寧にご挨拶と贈り物をしても良いでしょう。
注意したいのは、仲の良いお友達にだけプレゼントを贈る場合です。
これは園の中、特にプレゼントを渡さないお子さんやその保護者がいる場でのやり取りは絶対にNGです。自分(わが子)がもらえない状況、仲良しだと思っていたのに違ったんだ…と思わせてしまうのは、大変気の毒です。
そういう状況を作らないために、個別にこっそり渡しましょう。同時にお子さんにもプレゼントの話は保育園でしないこと、と言い含めてください(いただいた時も同様です)。